FOCUS

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2025年2月号 No.565

“生徒ファースト”の想いと“社会との繋がり”が育む、ものづくりの力!

福井県立敦賀工業高等学校建築システム科 谷康博先生

美しい海岸線に代表される豊かな自然と歴史を兼ね備えた港町・福井県敦賀市。その南西部に位置する嶺南地域において唯一の工業高校である福井県立敦賀工業高等学校は、地域と深く結びついた教育を展開し、地元企業をはじめとして様々な分野で活躍する人材を輩出しています。今回は、同校の建築システム科で教鞭をとる谷康博先生に、工業教育に携わる想いや生徒に期待することなどを伺いました。

地域と連携して伝える
建設業の意義

「建築の分野をはじめ、建設業全体について幅広く学ぶことができるのが本校の特長です。また“地域に愛され、必要とされる工業高校”を目指しており、卒業生の多くも地元で活躍するなど、地域の方々とも強い絆で結ばれています」。

敦賀市土木協会ご協力のもとでの港湾・トンネル・新幹線の橋脚などの工事の現場見学会や、今庄宿内の町家(今庄旅籠塾)の改修実習、嶺南振興局二州農林部林業水産課ご協力のもとでの製材所・モデルハウス見学や大工職人の方との交流会など、地域と連携した様々な取り組みも行っている同校。そうしたイベントや地域貢献活動を通して、将来のための経験を積むとともに、建設業の意義を学んでいる。

「普段当たり前のように暮らせているのは人々の支えのおかげであると、生徒に感じてもらえたら嬉しいです。例えば福井県は国内でも有数の車社会として知られていますが、自動車が走る道路を手がけているのは建設業。そうした働きに生かされているからこそ、自分たちも何かしらの形で社会に貢献する想いを持ってほしいです。また、人に必要とされている仕事は、ずっと残り続けていくもの。社会基盤を作る建設業という仕事は、未来においても無くなることはありません。そんな業界に携わり、ものづくりの力で社会に役立っていけるという自信と誇りを抱いてほしいと思っています」。

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