FOCUS
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2024年9月号 No.561
建築の授業は、教室の中だけでは終わらない! 地域とつながり、社会を支える技術者の輩出を目指して。
県下初の総合技術高校として2003年に開校した、神奈川県立藤沢工科高等学校。ものづくりの基礎を学ぶ1年生から専門性を高める2年生、3年生へと進む生徒たちは、各分野で技術を磨き、確かな力を身につけます。2022年度から神奈川県のICT利活用授業研究推進校に指定され、ICTを活用した授業を積極的に展開すると同時に、現場見学などを通じた体験的な学びも重視する同校。その取り組みや狙いを、建築系・大木英生先生に伺いました。
ICTを活用して学びを促進。
習熟度や理解度もチェック!
「ICTを活用した教育に力を入れている点が、本校の特長の一つです。神奈川県のICT利活用授業研究推進校指定を受けて、各教室へのスクリーン設置や情報端末の機材、インターネット環境などの整備を進め、1人1台のノートパソコンを利用して授業を行っています。1年生の段階からICTを活用した授業を開始しており、2年生になって専門教科を学ぶ際には、さらにそれぞれの系の特色にあわせた活用を図っています」。
建築系で教鞭をとる大木先生も、教員と生徒の双方向で情報をやり取りできるICTのメリットを活かした授業を展開している。
「ICTを活用することで、例えば参考資料や施工事例、具体的な建物の検索なども非常に便利になり、そうしたものを生徒に提示することで視覚的に理解させやすくなるなど、授業の可能性も広がりました。また、最近はGoogle Classroomを使って授業の終わりにアンケートを行ったり、確認テストを実施したりすることで、生徒の習熟度や理解度をリアルタイムに測ることができています。教える側としてもICT活用のメリットは大きいですね」。
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