FOCUS

FOCUS
2024年7・8月号 No.560

地域に根ざした教育で未来を築く。ICTや幅広い経験を活かし、生徒の成長を支えたい!

山梨県立富士北稜高等学校 総合学科 建築デザイン系列 森嶋真一先生

山梨県郡内地域初の総合学科高校として、2004年に開校した山梨県立富士北稜高等学校。朝夕刻々と変化する富士山を間近に眺める雄大な環境のもと、生徒の主体的・探究的な学びを推進し、地域課題の解決に向けた学習に力をいれています。一人ひとりの個性と能力を伸ばし、地域の未来を支える力をいかに育てていくか。同校の建築デザイン系列で教鞭をとる森嶋真一先生に、その取り組みや想いについて伺いました。

地域の支えのもと、
豊富な学びの機会を提供!

地域に貢献できる人材の育成を教育目標とする同校。例年ほぼ半数の生徒が地元を中心とする企業に就職するなど、地域からも厚い期待と信頼を寄せられている。

「地域との密な連携は、本校になくてはならないもの。山梨県建設業協会のご紹介により、第一線で活躍するプロフェッショナルの仕事を間近で学べる現場見学会などにも伺うことができています。また近年は山梨県建築士会にもご協力をいただき、建築設計製図技能検定の採点やアドバイス、成績優秀者の表彰などを行っていただいています。建設会社や工務店といった地元企業の皆様にもインターンシップの機会を設けていただくなど、地域の方々に積極的にご協力をいただくことで、生徒に豊富な学びの場を提供できています」。

幅広い選択科目の中から生徒自身の興味関心に応じて専門性を高めることができる“総合学科高校”という形態も、同校の特長。生徒が主体的に学び個性を伸ばせる環境として、建築デザイン系列をはじめとした6つの系列を設置している。

「生徒は1年次に『産業社会と人間』という科目を通してすべての系列の実習・授業を体験し、自分自身にマッチした系列を見つけ出します。系列を選択後、1年次後期からは各系列の専門科目の基礎を学習し、知識・技術、人間力を養っていくという流れです。さらに昨年度からは、建築デザイン系列・電気情報系列・機械テクノロジー系列を含めた“エンジニアゼロ”というプログラムを開始しました。これは1年次だけでなく、2年次・3年次においても系列を横断して幅広く知識・技術を習得できるよう図ったもの。専門性を身につけつつ、3年間を通してより総合的な学びを促進していく狙いがあります。異なる系列についても相互理解を深めることが、将来的に業種の垣根を越えて連携する仕事などにもつながるものと思います」。

1 2

関連記事

しんこう-Webとは
バックナンバー
アンケート募集中
メールマガジン配信希望はこちら