FOCUS

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2022年5月 No.538

地域の企業やOBと共に生徒一人ひとりに向き合いキャリア形成を“全力”で応援

1966年に埼玉県立熊谷商工高等学校から分離独立し、県下の名門工業高校として多くの生徒を育成してきた埼玉県立熊谷工業高等学校。ラグビーの強豪校でもある同校では、教職員が一丸となって「地域の信頼と期待に応える魅力ある工業高校」を目指し、生徒の夢を実現するための教育活動に専念しています。今回は2022年度より土木科科長を務める田中将介先生に、その具体的な取り組みや生徒への想いを伺いました。

生徒一人ひとりのキャリア形成を大切にした教育・指導を第一に

キャリア教育の視点を踏まえ、学年ごとの発達段階に応じた進路指導計画のもとで生徒を育成する同校。1年次からインターンシップを実施し、各業種・職種を早期に肌で感じられることも特徴の1つだ。

「本校に入学する生徒のすべてが、働くことに関して明確なビジョンを持っているわけではありません。まずは地域の企業を中心としたインターンシップを通して『土木の仕事ってこんな感じなんだ』『地元にこんな企業があるんだ』といったことを知ってほしいです。近年は実家から通える範囲での就職を希望する生徒も多いため、そうした生徒と地域の企業とのつながりが生まれる機会にもなっています」

リアルな現場を伝えるべく、同校OBが働く企業と協力したオンライン現場見学会や職場見学なども実施。

大事なのは、生徒が自身の価値観を見つめなおし、しっかりとキャリア形成ができるよう様々な角度から手を差し伸べることと話す田中先生。進路指導時にも生徒自身はもちろん、保護者にも納得していただけるよう一緒になって考え、より良い進路を実現できるよう努めている。

「生徒は3年間の学校生活で、自分がやりたいこと・自分ができることを考えながら進路活動に取り組んでいます。生徒自身の考えを尊重しつつ、足りないところを補ったり修正したりしながらサポートすることが大切です」

課題研究ではそんな生徒たちが主体となり、熊谷市との協働事業に臨んだ。

「数十人が見つめる中で熊谷市市長へのプレゼンテーションも行うなど、大人に引けを取らない堂々たる発表をしてくれました。想像以上の成長を見せてくれて、感無量です」

同校OBも働く古郡建設株式会社さま協力のもと、オンライン現場見学会を実施。
SDGsに関する取り組みなどを学ぶと共に、生徒自身が働くイメージを抱ける貴重な機会となった

 

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