特集
今後の建設業政策のあり方
外国人材の受け入れと「育成就労制度」
「育成就労制度」の概要

出所 出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度の概要」をもとに作成
谷脇:人材の確保・育成といった視点では、外国人の方の活躍も外せません。国内の建設現場では外国人の方が多く活躍され、それにより成り立っている部分もあります。その一方で、日本人と外国人との共生という点では、文化的・言語的な面においても様々な課題があるかと思います。そうしたことも含めて、令和9年4月の施行が予定されている「育成就労制度」について伺えますでしょうか。
楠田:建設業では技能者の高齢化が急速に進んでおり、中長期的な担い手の確保は最重要課題です。まず大前提として、国内人材の処遇改善を進めること、そしてICTの活用などによる生産性の底上げを図ることが欠かせません。そのうえで、なお生じる人手不足に対しては、特定技能制度および育成就労制度の枠組みの中で、上限数の範囲内で外国人材を適正に受け入れていきます。
受け入れにあたっては、建設分野独自の上乗せ措置―たとえば月給制の義務化や受入後講習の実施―を通じて、円滑かつ適正な運用を徹底します。重要なのは、働く方を単なる労働力としてではなく、同じ現場で働く仲間として迎え入れる視点です。理事長もご指摘のとおり、日本人と外国人の共生、地域社会との共生が極めて重要だと考えています。企業による地域貢献の取り組みの評価、表彰や、外国人材への日本語学習機会の提供などを通じ、現場・企業・地域が三位一体で支え合う環境づくりを進めます。業界団体や関係省庁とも緊密に連携し、地域との共生を図りながら、外国人材の円滑・適正な受け入れに引き続き取り組んでいきます。
谷脇:そうした人材を獲得するためには、海外の方から見ても“日本の建設市場は魅力的”というふうに感じてもらうことも大切ですね。
楠田:はい。そのためには、日本人と同様の処遇を提供するとともに、キャリアプランをきちんと用意することが重要です。言語の壁を克服するための支援や、家族も含めた生活環境の整備も必要ですね。





