特集

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2025年7・8月号 No 570

建設業振興基金50周年 50年の歩みを胸に、未来の建設業へ。

この10年での主な取組
変革の10年、次代を見据えた挑戦。

2010年代以降、建設業界は人手不足や高齢化、生産性向上への対応など、様々な課題に直面してきました。こうした背景のもと、建設キャリアアップシステム(CCUS)の構築や、継続教育の仕組み「建築・設備施工管理CPD制度」、建設業経理士の知識維持を図る「登録経理講習」の実施機関を担うなど、新たな制度と支援体制を次々と立ち上げ、時代に応じた取り組みを着実に進めています。

建設キャリアアップシステム(CCUS)
建設技能者の能力・経験等に応じた処遇改善と建設技能者を大切にする企業を支える環境の実現へ

建設業における技能者の就業履歴と資格情報を一元的に管理する「建設キャリアアップシステム(CCUS)」、本財団が運営主体を務め6年が経ちました。これまでCCUSの登録事業者、技能者の数は順調に増加しており、現在はさらに、CCUSを活用した処遇改善や業務効率化に向けた様々な取り組みが進められているところです。

これまでのCCUSの利便性向上に向けた主な取組
  • 建退共掛金納付の電子申請においてCCUSの就業履歴を活用した申請がより簡便に!
  • 登録基幹技能者データベースとCCUSの資格者情報の連携により、CCUSへの登録基幹技能者情報の登録・更新作業が容易に!
  • CCUSの技能者・事業者基本情報を共同利用することにより、複数の民間システムを利用する際の情報登録作業の重複を軽減!
  • CCUSへ新規に技能者登録を申請する際、同時に能力評価申請を行えるようにしたことにより1回の申請で能力評価結果を反映した各レベルのカード発行が可能に!
約166万人の技能者と約19.3万事業者が登録済

CCUS登録技能者は約166万人となり、建設技能者の2人に1人以上が登録する水準に。事業者(一人親方除く)も約19.3万事業者が登録済みとなるほか、 現場での利用数も着実に増加しています。(2025年5月末実績)

便利なスマホアプリも登場

スマホアプリ「建キャリ」では、CCUSに登録している基本情報や就業履歴などをいつでも閲覧可能。CCUS応援団の各種特典も確認できます。

建築・設備施工管理CPD制度 施工管理の継続的学習を支援し、現場の施工能力を高める仕組み

2014年に建築施工管理CPD制度として、主に建築施工に関する継続学習を支援する制度として開始し、2018年に設備分野も対象に加え建築・設備施工管理CPD制度として現在に至ります。建築・設備施工管理分野の技術者が自主的に能力を研鑽する継続学習として活用されています。

(2024年度末時点)会員数:25,130人、
企業登録:1,725社、 プロバイダー数:290機関

登録経理講習(名称:建設業経理士CPD講習) 最新の会計情報等に関する知識を提供、経営を支える人材を育成

登録経理講習は1級及び2級の建設業経理士試験合格者が継続学習を目的として受講する講習です。本財団は、登録経理講習の実施機関として「建設業経理士CPD講習」を2021年度より実施しています。講習修了者の所属建設企業は経営事項審査の加点措置を受けることができます。(受講日から5年後の年度末迄有効)

(2021年度〜2024年度受講者累計:59,967名

建設労働者育成支援事業 離職者・新卒者・未就職卒業者などの建設業への担い手の確保、入職支援へ

建設労働者緊急育成支援事業およびその後継事業である建設労働者育成支援事業は、離職者・新卒者・未就職卒業者を対象に実践的な職業訓練と就職支援までをパッケージで行うものです。全国の建設業団体、ハローワーク、職業訓練校等との連携のもと全国に15拠点(2025年度)を設置の上で実施するものです。

2015年度~2024年度就職者累計:4,665名

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