FRONTIER
「先の先を読んで臨む!」優れた技術と培ってきた現場力で工事を束ねる鉄筋工。
木村 雄海大さん
株式会社大平組
茨城県出身
「楽しいのは、鉄筋を綺麗に組んでいるとき。やりがいを感じるのは、何と言っても竣工した建物を目にした瞬間です」。そう語るのは、鉄筋専門工事会社・株式会社大平組で工事部部長を務める木村雄海大さん。現場では職長として活躍し、その精密な技術と采配で様々なプロジェクトを支えてきた。
木村さんが大平組を選んだ理由は、実にシンプルだ。「家から近い。それが一番の理由でした(笑)。また、地元の先輩たちが勤めていたこともあり、大平組への入社を決めました」。そうして始まった鉄筋工としてのキャリアは、まさにゼロからのスタートだった。「はじめて現場で鉄筋コンクリート造の構造を目にして、“建物を支える部分はこんな形になっているのか!”と驚いたほど。当初は仕事の勝手も分からず苦労しました。ようやく現場が見えはじめ、自分なりに納得の行く仕事ができるようになったのは、入社して5年目辺りです」。
その後、マンションや病院、学校、大規模な清掃工場の現場などで腕を振るい、経験を重ねてきた木村さん。自らも手を動かしつつ職人たちを束ね、工事全体の進捗を管理する役目を担う。心がけているのは、“先の先を読む”ことだ。「現場全体を把握して施工の流れを想像し、どうすれば円滑に正確に作業が進むのか、常に先読みをして現場に臨むことを意識しています。また、細かい作業が得意な人間や体力に自信のある者など、職人それぞれに得手不得手があるので、個々の特性を見極めながら役割を割り当てるよう工夫しています」。
一職人としてのスキルも磨いてきた木村さん。多くの鉄筋工を見てきた大平代表取締役も“全国でトップを狙える技術がある”と太鼓判を押すその実力は、茨城県代表として選出された全国鉄筋技能大会の出場歴からも明らかだ。「大平組の先輩が全国鉄筋技能大会に出場しているのを目にして、“自分もやってみようかな”と思ったのがきっかけです。これまで2019年(第3回大会)、2022年(第4回大会)、2024年(第5回大会)と連続して県予選を勝ち抜き、全国大会に出場することができました。ただ、いずれの大会でもまだ優勝はできていないんです」と悔しそうな笑顔を見せる。「鉄筋を組み上げる速さや正確さには自信があるのですが、大会となると場の空気にのまれてしまうので、気持ちを強く持ちたいところです。大平組のみんなも応援に駆けつけてくれるので、次回こそ優勝を狙っています!」。
未経験からエキスパートへと成長した自身を振り返り、新たな担い手にも期待する。「建設業は、仕事に打ち込める方であればだれでも活躍できる業界。少しでもやってみたい気持ちがあるなら、挑戦してみてほしいです」。自身の目標は、鉄筋工としてのさらなる活躍だ。「目指すのは、もっと現場を円滑に進めていける“段取り上手”。また、今は建築の現場を任せていただくことが多いですが、今後は土木の現場にも入り、どちらの分野でも頼りにされるプロフェッショナルになっていきたいです」と、未来への意欲を示した。
株式会社大平組
代表取締役
大平 智彦 氏
この度は、建設人材育成優良企業表彰『優秀賞』を賜りましたこと、心より嬉しく思います。当社では多様な休暇取得方法や給与体系など“みんなが幸せになる3K(休暇・給与・環境)”に向けた働き方改革をはじめ、自社トレーニングセンターでの若手育成環境整備など、担い手確保・育成に向けた様々な取り組みを積極的に実施しています。今後とも多くの方に建設業の醍醐味を知っていただき、入職を働きかけていきたいです。
建設人材育成優良企業表彰『優秀賞』を受賞
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