連載

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2017年11月号 No.493

屋上散歩 屋上「かまたえん」(東急プラザ蒲田)

首都圏・関西にある東急プラザの中で、営業中の店舗では最も古い歴史を持つ東急プラザ蒲田。ここには都内で唯一となってしまった屋上観覧車が現在も活躍している。
東急プラザ蒲田は1968年に開業、屋上遊園地も同時にオープンした。その中でも、やはり人気だったのはお城の形をした初代観覧車、通称「お城観覧車」。そして1989年から稼働開始した2代目観覧車だった。第二次ベビーブームもあり、屋上はいつも子どもたちの声で賑わい、蒲田の人たちにとって、東急プラザ蒲田の屋上は大切なふるさとの風景になっていたのだ。
そのことをスタッフが痛感したのは2014年。全館リニューアルに伴った屋上遊園地の一時休止を発表したときのことだ。屋上遊園地の廃止を危惧した地元の人たちから「リニューアル後も観覧車を残してほしい」という要望が東急プラザに殺到。さらに、営業休止前の一週間、住民有志による存続希望のメッセージが多数寄せられたという。この声を受け止め、東急プラザは屋上のリニューアルプランを再考し、観覧車は2代目の駆体を活かしてお色直しを行い、屋上に残すこととなった。

幸せの観覧車
「幸せの観覧車」という名前はリニューアルを機に一般公募で選ばれた。観覧車のほかにも東急電車を模した「エコライド」や、飛び跳ねて遊ぶ空気膜遊具「風の丘」など、子どもが遊べる遊具も。


エコライド


風の丘

同年10月、屋上は子どもだけでなく、大人が来ても楽しく過ごせる「かまたえん」としてリニューアルオープン。「かまたえんの“えん”は、人が集まる“園”と、人と人との絆を結ぶ“縁”をかけたものなのです」と東急プラザ蒲田の広報担当の清水さんは話す。その願いのとおり、「かまたえん」は、老若男女が集う憩いの場所となり、地元の人々による和太鼓イベントや盆踊り大会も定期的に開催されるようになった。
来年には開業50周年を迎えるという東急プラザ蒲田、そして屋上「かまたえん」。これからも、地元密着型の屋上として蒲田の人たちに愛され続けるはずだ。

羽田空港に近く高層ビルが少ない蒲田。屋上観覧車の一番上からは、晴れた日には富士山が見えることもあるという。


リニューアル後毎年行われている盆踊り

(取材・文 浦島 茂世)


屋上「かまたえん」への行き方

「東急プラザ蒲田」はJR、東急池上線、多摩川線「蒲田」駅より直結
営業時間 10:00~18:00(荒候時は中止となる場合もあります)
※冬季期間(12月1日~2月末日)10:00~17:00
(営業時間は変更となる場合もあります)

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