歴史資料

六十八年の時を経て|新虎通り

 

写真:新虎通り

 

 今年三月、東京の都心部を走る環状二号線の「新橋 ― 虎ノ門間」およそ一・四キロの「新虎通り」が開通した。
 終戦直後の昭和二十一(一九四六)年、政府の戦災復興院が都市計画道路として決定したこの計画は、連合国軍総司令部(GHQ)が軍用道路の整備を要請したなどの俗説もあったことから、当時の最高司令官の名前をとり「マッカーサー道路」とも呼ばれてきた。
 この区間には住宅や店舗が多く、用地買収は難航したという。工事は長らく凍結していたが、昭和六十四年に立体道路制度が創設され、道路の上下空間に建物を造ることが可能となった。これを転機に、本線部を地下トンネル化し、地上には地元住民が住めるビルを建設する事業計画が進行し、六十八年の歳月をかけ環状二号線が完成した。
 今年六月には築地虎ノ門トンネルの真上に立つ超高層ビル「虎ノ門ヒルズ」の開業も控え、また、二〇二〇年の東京オリンピックでは都心と湾岸部の競技会場を結ぶ重要路線となるほか、災害時における輸送路確保といった役割も担う、首都圏の主要インフラとなる。




 建設工事前に撮影された「新虎通り(通称:マッカーサー道路)」予定地。
 道路予定区域では約50年にわたり、3階建てまでの建築制限があり、ビルの谷間に低層住宅など背の低い建物が並ぶ(平成7年10月17日撮影)

 

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