歴史資料

温故知新 オリンピックを日本へ|国立競技場

写真提供:国立競技場

昭和三十三年(一九五八年)三月、現在ではスポーツの聖地として名高い国立霞ヶ丘陸上競技場が完成した。東京オリンピックの開会式会場でもあったこの「国立競技場」は、同年に行われた第三回アジア競技大会開催のため、明治神宮外苑競技場を取り壊し建設された施設でもあった。

国立競技場

 当時、アジア競技大会まで時間が限られていたこともあり、明治神宮外苑競技場は爆薬により解体された。同時進行で基礎工事も進められ、作業は二十四時間体制で続けられた。
 延二八・八五八平方メートル、五万人収容の大工事は、わずか一年余で成し遂げられたのだ。この実績をもとに、日本は一九六四年の東京オリンピック誘致にも成功することとなった。その後、改修工事が進み日本の競技施設が整備されていった。
 半世紀にわたり数々の感動を繰り広げてきたスタジアムも老朽化が進み、二〇二〇年のオリンピック誘致へ向け、全面的な建て替えが検討されている。収容力を増やすなどさまざまな課題もあるようだが、新たな建設需要に期待したい。

正式名称/国立霞ヶ丘陸上競技場
所在地/東京都新宿区霞ヶ丘町10番2号
設計・施工/片山光生・大成建設株式会社
構造/鉄筋コンクリート造一部鉄骨5階建
竣工/1958年3月

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