歴史資料

温故知新 鉄道から百貨店事業へ|阪急百貨店

写真提供:読売新聞社

 昭和4年(1929年)、鉄道会社直営のターミナルデパートとして阪急百貨店(うめだ本店)が創業した。大都市圏の私鉄は、ターミナル駅に百貨店を併設し、郊外の沿線住民に鉄道利用で買い物をしてもらう相乗効果を狙ったのだ。鉄道会社が百貨店経営をするという経営の多角化が、日本の駅ビル事業の原型となった。

阪急百貨店

 駅ビルとしての機能を向上するため、増改築や高架化工事が多く行われたが、鉄道運行の妨げにならぬよう、よりスピーディーで正確な建設技術が求めらた。中でも昭和12年(1937年)の高架切替工事は、全国から優秀な技術者を集め、総勢1,800人の作業員を投じ行われた。最終電車の発車後から始発発車までの5時間で、工事を完了させるといったスピード工事は、綿密な建設計画のもと行われ、始発列車を無事に見送ったのだ。こうして培われた知識と技術が、現在の都市機能を支えているのであろう。

 現在はうめだ本店のグランドオープンに向け、建て替え工事が進んでおり、梅田駅もまた40年ぶりの全面改装が発表された。駅周辺の集客はさらに高まるに違いない。


正式名称/阪急百貨店
所在地/大阪府大阪市北区角田町8-7
設計・施工/阿部建築事務所、竹中工務店、伊東忠太
構造/SRC造10階建
竣工/1929年(昭和4年)

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