人材確保・育成

建設産業の人材確保・育成方針〜 連携強化による効果的な教育訓練体系の構築についての提言 〜 (最終報告)

建設産業の人材確保・育成方針〜 連携強化による効果的な教育訓練体系の構築についての提言 〜 (最終報告)

(一財)建設業振興基金

当財団では、「建設産業人材確保・育成方針策定会議」を設置し、5回にわたる会議での議論に加え、地域の建設産業界、各地の教育訓練施設、工業高等学校・専門学校等教育機関から現場の情報を収集してきました。今般、これまでの成果を最終報告としてとりまとめ、各方面に提言することとしましたので、公表します。

 

本方針の策定趣旨

 平成25年5月に公表した中間報告では、建設産業で働く若者が急速に少なくなり、ものづくり産業として不可欠である技能・技術の伝承が困難となっていること、決して少なくない若者が働くことへの不安を抱えたまま学校から職業へ移行したり、社会や職場への適応に難しさを感じたりしていることを指摘しました。
 また、策定会議での議論の過程で明らかになってきた課題として、
建設産業における教育訓練の中心であった「OJT(現場経験を通じた習得訓練)」が建設現場における人的・時間的余力の減少等によって十分に実施されない状況になりつつあり、これを補う教育訓練の充実が必要
工業高校を始め職業教育に関する課程を持った教育機関が、実践的な学習活動の推進について、建設産業側の協力を求めており、また、建設産業側からの必要な情報が生徒に届いていないことも、若者が建設産業に振り向かない原因となっていることから、建設産業と教育機関との連携強化の仕組みの充実が必要
社会の基盤を「作る」建設産業が、発災時においては地域を「守る」「助ける」産業であることの評価は進んできたものの、外から目に見えにくい産業であり、社会や家庭、特に若年者に向けたわかりやすい広報活動の強化が必要
 という3点を示しました。

 さらに、建設産業界、教育機関、教育訓練施設、行政・関係機関の連携を進めるつなぎ役となるとともに、これらの機関や有識者が持っている情報や経験を集めて課題への具体的な取組の方向を提案する「中核的なセンター機能」の確立について提案しました。
 本最終報告は、中間報告で示された課題や提案をもとに、建設産業団体、教育機関、教育訓練施設との意見交換を通じて得られた情報を加味して「建設産業人材・確保育成方針策定会議」での議論をさらに深め、関係者の連携の強化による効果的な教育訓練体系を構築し、若年者の確保・育成に役立てていくための提言としてとりまとめたものです。

提言の前提となる現状認識

●建設産業界
▷ 建設投資の減少に伴い、建設業就業者数も減少しているものの、依然として地域の雇用を支えています。
▷ 一方で、厳しい経営環境が続く中、長期的なスタンスで採用し、じっくりと若者を育成していくことが難しい状況にあり、30歳未満の若年就業者が著しく減少しています。

●若者と社会、若者の職業観
▷ 安定的な職に就いて社会に生活の基盤を築くことが出来ずにいる若者が多くいます。
▷ 大学進学率が5 割を超える中、専門高校、専門学校の生徒数は、大きく減少しています。
▷ 若者は、とりあえず足下の生活には満足しているものの将来については不安を募らせています。
▷ 仕事のやりがいを収入より重視し、良い人間関係の中で自分の才能が生かせる職場を求めているものの、厳しい現実の中で職場へのいろいろな不満を抱き離職してしまう若者も多くいます。

●建設産業界と教育機関との関わり
▷ 工業高等学校等の実践的な学習活動(現場見学やインターンシップ、出前授業など)への建設産業界の協力は広がりつつあるものの問題点も指摘されています。
▷ 教育機関で行われる資格取得を目指す教育や新規採用職員への新人研修は、 建設産業への就職、その後の定着に効果を上げていると指摘されています。

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