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メンタルヘルス対策で提言/健康KYと無記名ストレスチェックの普及

建設業労働災害防止協会

 建設業労働災害防止協会は3月10日、「建設業におけるメンタルヘルス対策のあり方に関する検討委員会」(櫻井治彦委員長)を開き、改正労働安全衛生法で義務化された「ストレスチェック」の建設現場での対応について報告書をまとめた。現場で日ごろから実施している「安全施工サイクル」の中で、毎日の健康KY活動と定期的な無記名ストレスチェックを実施することを提言した。今後、状態の良否を判断する評価方法など詳細を検討し、2016年度末までにまとめる方針。

 改正安衛法で、労働者数50人以上の事業場ではストレスチェックが義務化され、50人未満の事業場でも努力義務とされた。委員会では、現場において日々実施されている災害防止活動を活用することが、建設現場の特性に応じて分かりやすく効果のある方法になると判断した。提言では、現場で日常的に運営されている「安全サイクル」のうち、毎日実施されている安全ミーティングにおいて中央労働災害防止協会が展開している「健康KY」を実施することを提案。健康KYは「頭痛がする」などの健康自己チェック10項目、動作や姿勢などを監督者が確認する健康観察5項目、「よく眠れたか」といった健康問いかけ10項目で構成されている。あわせて工期内に複数回、無記名によるストレスチェックを実施することも提案している。KYやチェックをした結果、状態が良くない作業員がいた場合、職長が所長らに報告し、所長がその作業員が所属する企業のメンタルヘルス担当者に連絡する流れを想定。メンタルヘルス担当者が嘱託産業医や地域産業保健センターなどに相談できる支援体制の充実も図る。

 また、中小建設業経営者のメンタルヘルス対策の必要性への認識が低いことから、場合によっては民事裁判に発展し、経営に影響を及ぼすことを啓発する書籍の発行や職長会を中心とした現場内懇親会など災害防止を目的としながらもメンタルヘルスに効果のある事例をまとめた事例集の作成、法的・人事管理面での対策の進め方を説明する事業主向けセミナーの開催、全国安全衛生週間や全国建設業労働災害防止大会での講演やシンポジウムなどにより、健康KYと無記名ストレスチェックの普及を図っていく。

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